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注意をそらすテクニック/アポロ・ロビンス




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注意をそらすテクニック

講演者:Apollo Robbins(アポロ・ロビンス)

世界一のスリとして名高いアポロ・ロビンスは、時計を盗みとりつつ、人間の興味深い反応を研究しています。抱腹絶倒の実演では、バイキング料理でも選ぶようにTEDGlobal 2013の参加者から一人を選びます。そして見せてくれるのは、人間の知覚の弱点を利用して、財布を抜き取り、持ち主の肩に載せても全く気づかない様子です。

アポロ・ロビンス: 注意をそらすテクニック | TED Talk

スリとして人間の行動を研究

アポロ・ロビンス氏は20年間スリとして人間の行動を研究してきたという。講演者いわく、ミスディストラクションとしいうと人の視線をそらすことだと思われがちだが、実際一番目に入りにくいのは目の前のもので、普段目にするものこそ見えなくなりがちだ。

 

アポロ氏は聴衆に順に質問する。画面を見ずに右下のアイコンを思い出せるか、次に携帯を見ずに時間が言えるか(右下のアイコンを確認した時に時計も見ているはず)、目を閉じてアポロ氏の服装を思い出せるか。聴衆の中にはしっかり覚えている人もいた。

アポロ氏の注意の解釈

人によって観察力が違うせいだと思うかもしれないが、アポロ氏は注意をそうは捉えていない。ポズナーの注意モデルなど複雑な捉え方もあるが、もっと単純な監視システムの様なものだと思っている。

 

人間にはいろいろなセンサーが備わっていて、頭の中に小さな警備員がいる。アポロ氏は彼をフランクと呼んでいる。

 

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フランクは眼の前にあらゆる情報とハイテク機器があり、あらゆる知覚・感覚が利用できる。しかし、何を知覚するかを決定し、その人の現実を操るのは「注意」である。注目していなければ気付かない。ただ皮肉にも無意識に注目することもある。「カクテルパーティー効果」、パーティーで誰かと話していても他人の会話に自分の名前が出ると聞いてないのにわかるといったものだ。

 

アポロ氏は注意に限りがあることを利用したテクニックを使う。相手が注意をむける方向を操作し、気を散らして注意を奪う。ミスディストラクションや人の視線をそらすような手段を使うのではなく、人の頭の中にいるフランクを利用する。外界からの刺激に集中させないようにして少しの間頭の中に注意を向けさせる。

 

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記憶をたどるように仕向けて、何が起きた?財布はある?クレジットカードは?などと尋ねるとフランクは後ろを向く。 フランクは記憶を巻き戻して確認する。記憶を確認しつつ新しい情報を処理することはできない。

感想

注意に関する理論も面白かったけど、一番はやっぱり実演がすごかった。聴衆から1人を壇上にあげて説明した理論を実際に行う。ただ動画を観てるだけでも注意をそらされて1回だけでは理解できなかったから、壇上にあげられた人は何が何やらわからないと思う。知覚はこんなにも簡単に騙されるのかと驚くけど、パフォーマンスをみるに誰でもできることではないとも思う。本当に何度も何度も見直して、講演者がいつ何をしたか確認した。